安倍晴明が使っていたことで有名な東洋占星術は陰陽寮で天体を観測し、歴史では朝廷の陰謀を見抜いたとされています。
日本の占星術
日本書紀によれば、602年、百済の僧、勘勒(かんろく)によって
日本に占星術が伝えられたとあります。
675年に朝廷は最重要のポストとして陰陽寮を設置しました。
これが東洋占星術が持ちられるようになった始まりで当時朝廷は
天体観測、歴の作成、占いと担当させていました。
806年になると空海が伝えたインドの密教占星術が宿曜道(すくようどう)と呼ばれ
陰陽道で働く陰陽師によって取り入れられるようになりました。
その陰陽師の中で得意な能力を発揮したのが安倍晴明(921年~1005年)でした。
安倍晴明と言うとテレビドラマや漫画から低級霊の式神を使って人を呪ったりする
呪術師の印象が強いですが、元々は東洋占星術を勉強していました。
安倍晴明の東洋占星術は占いが非常に当たると貴族たちの中で有名でした。
そして、当時の村上天皇に認められ天文博士に任命されました。
この様に、東洋占星術は西洋占星術やインド密教占星術などを取り入れた
日本独特の朝廷お墨付きのものだったのです。